アリノハネのブログ

北海道美唄市の革製品とかの店

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革職人の道具セット。美唄は寒いが旭川ほどじゃない

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いろんな「日課」ってものを自分の中で決めていかないと、どんどんグズグズな生活になりそうなので、一つだけ自分に課したのは「仕事が終わったらウェットのクイックルワイパーをかける」にしました。
それだけでなんかこう、少しは家の中をキープ出来るんじゃないのかと思った次第です。

写真は大家さんに貸してもらった、僕が革製品を作るときの机と仕事道具。
他にも本当は必要になる細々とした道具はあるのかもしれないけど、結果的に僕はこの道具たちさえあれば大抵のものが作れるんだなっていう結論に達しました。

これらは飛行機内に持って行けるスーツケースに全て入るので、そういう身軽さを今後もキープしたいので道具は壊れたもの以外は増やさないようにしようと思っておりんす。

僕はその物件によるけど、可能な限り窓際に机を置いてそこで仕事をします。
ちょっと一休みをする場合にぼけーっと外を見たり、夏は窓を開けて風が入ってきてフゥーとか言ったり、外の音を聴いたりしているといつも自室に籠っての仕事だけど、なんか少しは社会と直に触れるようにしているのがきっと落ち着くんでしょう、多分。

 

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あ、そうそう。
仕事机が旦那であれば、その女房役みたいなのがこのセイコーの名機TE-1と呼ばれるミシンちゃん。
これ以上後ろに下がれないのでこんなアップの写真になっちゃったけど。

彼女の名は通称「セイコちゃん」

手縫いするとボケちゃう場所というか、なんて言えば良いんだあの感覚。
つまり、「ここのステッチは繊細にしておかないと、他がつぶされちゃうよな」って思った箇所(わかりづらいな)を縫うときはこのセイコちゃんに縫製を手伝ってもらいます。

で、昨日使おうと思ったら、プーリーを回しても針が動いたり動かなかったりして、おぃおぃまじかい引越し中にセイコちゃんが体調不良になったんかこれと思い、自分なりにしばらく色々やってみても改善せず。

そんなときは我らが姉弟子、東川の革職人の菊池の姐さん(姉さんじゃない。姐さん)に教えてもらおうと電話をし、色々と教えてもらった結果、無事にセイコちゃんが帰還。
さすがっす、姐御。

あ、多分だけど「革職人あるある」として、【ミシンや革漉き機の調子が悪くなった場合、知り合いの革職人にそれを相談する】ってのが多分あります。
みんな何かしらいろんなトラブルを自分なりに解決したりしているので、その情報を知らず知らずシェアするようになり、結果的に少しずつミシンの構造にも詳しくなるんじゃなかろうかと思うわけです。

そんなときはやっぱり経験が長い人の方がその分いろんな自己流の修理があったりして、僕ら後輩はそれを受け継いで多分次代に受け渡すんじゃなかろうかと思う次第でおます。

で、さっきちょろっと出てきたけど、「革漉き機(かわすきき)」っていう機械がこの世に存在します。
というか、もう革で食べている人の工房にはかなり高い確率であるものなんですが、これがあると本当にめちゃめちゃ時間が短縮できるし、仕上げが綺麗になるという大変優れた道具で、つまり、なんだ。あれなんて表現したら良いんだ。

要するに、「革を漉く機械」です。もう説明が大変難しい。

それは僕は持っていなくて、革を漉かなきゃいけなくなったときは革包丁で漉いていくんだけど、僕の師匠たち世代は革漉き機が無かったから全部手で漉いていたらしく、師匠が革をちゃちゃっと漉いてる動作は本当に綺麗で、「熟練の職人さんってほんとにすげーな」って思いますきっと。

なので、というのもおかしいけど、僕の革包丁のラインナップは裁断用が2丁、革漉き用が2丁。
それをマメに研ぎながら毎日仕事してます。

そんな感じで、仕事の話もちょいちょい入れていきます。
今日はこれから机にあった大型犬用の首輪が完成予定です。

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