アリノハネのブログ

北海道美唄市の革製品とかの店

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旭川に行ってきた。靴職人の師匠、姉弟子、長谷川さん、実家

靴職人の道具

靴職人の道具

「靴を作りたいんで、もし使ってない工具があれば譲ってくれませんか?」と、姉弟子と一緒に旭川の長谷川さんのところへ。
そしたら「この缶に入ってるのは使わないから、好きなの持ってって良いよ」と言って頂きまして、「これも良いし、これも良いし…」って見た結果、「全部もらっても良いですか?」って訊いたら、「おぅ、持ってけ」と言われ、あざーーーーす!とここ最近で一番大きな「あざーす」を叫ばして頂きました。

長谷川さん、ありがとうございます。良い靴作ります。

姉弟子と蜂屋のラーメン

その長谷川さんのところに行く前に、旭川の有名なラーメン屋、蜂屋に行ってきました。
約15年振りに食べるここのラーメン、やっぱ好きだなー。うーまいわホントに。
インスタには、姉弟子が撮影していた僕がそのラーメンを食べようとして、うひひひひひひって顔してるところを載せてます笑

師匠のところへ

手ぶらで師匠のところに行くわけにはいかないってことで、姉弟子と一緒に大福とかを手土産に師匠の家に行ってきました。
いつもはチャランポランタンな僕ですが、もうね、この世の中に居る人の中で、会って一番緊張するのが師匠でして、84になっても全然変わらないあの鋭い目で見られると、ガッチガチでした。

「お前、美唄で店やるんだって?なんでよ?」

「いえ、美唄で頑張ろうと思いまして」

「ん? またお前、どっか行くんじゃねぇのか?」

「いえ、美唄で頑張ります!」

「ふーん」

っていう、とってもポップな会話の後、師匠が菊池さんに「これ持ってっていいぞ。それもやる。それも使ってないから持って行きなさい」と話しているのを僕はほぼ直立不動で見ていて、しばらく経ってから師匠がこっちに振り向き

「お前、なんか欲しいのか?」と、また低い声で言われまして、ここは一つ、ちょっとトライしてみるしかないなと思って、「師匠、俺、あの金台が欲しいです。もし余ってるものがあれば譲って頂けたらと思いまして…」と、怯えた仔馬みたいな声で言うと

「あぁ? 紳士用か?」

「はい! 紳士用だけで十分です!」

「ふん。あぁ、女性用もあるな。じゃあ、これとこれ持ってけ」

「い、良いんですか?」

「あぁ、開店祝いだ」

「はい!ありがとうございます!」

師匠がずっと自宅で使っていた金台を頂きました。
これ、俺の家宝にします←ほんとに

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イオンの駐車場で仕分け

で、師匠のところにあった棚も使っていない金具とかが沢山あるということで、それもまるごと頂きまして、僕と姉弟子の車にそれぞれ載せて、ありがとうございました、また顔出しますと行って近くのイオンへ。

そこで姉弟子ともらったものを分けて、あとは姉弟子が使っていない木型とか、その他の抜きとか、あとワニとかも頂いて、もうほんとにね、これで「道具さえあれば良い靴作れるんだけどなぁ。道具がなー、ちっきしょー」っていうような言い訳は一切出来ない状態になりました。

いつもは姉弟子のことを『キクチさん』と呼んでいるんだけど、気付けば昨日はずっと『姉さん』って呼んでましたわそういえば。

いや、漢字にすると『姐さん』が正しいなきっと。

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そして実家へ

姉弟子にお礼を言い、「良い靴作りなさいよ!」って言われて、「はい!頑張ります!」ってお辞儀をし、駐車場で分かれてそのまま実家へ。

実家に着くと、オカンがドーナツを作っていたのでそれを一つ頂いて、「オトン、やっぱあれだね。オカンが作るドーナツが世界一美味いよね」と言ったら、「そりゃそうだ。ケイコの作るドーナツが世界一美味い! わっはっはっは」と調子の良い山田家の男二人がオカンを褒め称え、オカンは (あーぁ、こいつらまた言ってるわ) って顔で100mくらい先を見てました。

で、オトンが着ていないっていうジャケットをもらい、あとは「うどんと米」という、「母の優しさセット」ももらい、じゃあ美唄に帰るわーってことで美唄に戻りました。

店が一気に華やいだ

店に戻ってから道具を全部入れて全てを綺麗にして、「ほほぅ…」とその道具たちを見ていたらまたジーンときまして、「俺、また靴を作る為に北海道に戻ってきたんかな…」とちょっと思ったりしました。

ちょうど姉弟子からもった木型は自分用の靴を作れるサイズのものなので、こりゃ夜な夜な靴作りをして、来月の正式なOPENのときに、靴の受注会も出来たらなと思っています。
きっと色々と思い出すはず。道具を見たら、「あーそっか。あの工程で使うやつだこれ」ってことを思い出したので、いけるはずです。

それにしても、道具が揃ったアトリエってさ、なんか一気に華やぐなーって思いましたわ。

そんなわけで、今日は色々と革とかが届くはず。
良い物作って、夜は製靴業に入ろうと思います。

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